
結論からお伝えすると、中古車のリコールは購入前に自分で調べられます。必要なのは、車検証に書かれている「型式」と「車台番号」だけです。主要な自動車メーカーは、車台番号を入力すると、その1台にまだ済んでいないリコールがあるかどうかを確認できるページを用意しています。
ただ、国土交通省の検索とメーカーの検索では調べられることが違いますし、「改善対策」「サービスキャンペーン」といった似た言葉もあって、初めてだと少し迷います。2026年4月からは、修理が済んでいるかどうかの見分け方も変わりました。
この記事では、札幌市東区で中古車の販売・買取をしている私たちFRONT LINEが、中古車を買う前にリコールを確認する手順と、未実施だった場合の考え方を整理しました。
この記事のポイント
- リコールは中古車でも対象。修理は無料で、どこで買った車かは関係ない
- 1台ごとの「済み・未済み」は、メーカーのサイトで車台番号を入力して調べる
- 国土交通省の「リコール情報検索」は、型式や届出日から内容を読むためのもの。車台番号では検索できない
- 2026年4月以降、国産車メーカー各社の「修理済み」の目印は、メーカーサイトの検索結果に変わった
リコール・改善対策・サービスキャンペーンの違い
「リコール」と一口にいっても、国の制度では3つに分かれています。いずれも、設計や製作の段階に原因がある不具合について、メーカーが修理などの措置を行うものです。違いは、不具合の重さと、どこで調べられるかにあります。
| 区分 | どんな不具合? | 調べ方 |
|---|---|---|
| リコール | 道路運送車両の保安基準に適合していない、または適合しなくなるおそれがある | 国交省の検索・メーカーの検索 |
| 改善対策 | 保安基準に規定はないが、安全の確保や環境の保全の面で見過ごせない | 国交省の検索・メーカーの検索 |
| サービスキャンペーン | リコールや改善対策に当たらない、商品性・品質の改善 | メーカーの検索 |
※表は横にスクロールできます
リコールと改善対策は、メーカーが国土交通大臣に届け出たうえで実施します。国土交通省は、この2つについて「安全確保の観点などから修理を必ず受けるようにしましょう」と呼びかけています。道路運送車両法では、車のユーザーにも、自分の車が保安基準に適合するよう点検・整備する義務があるからです。
国土交通省の集計では、リコールの届出は2023年度が349件、2024年度が337件、2025年度が358件でした。2025年度の対象台数は約401万台にのぼります。「自分の車には関係ない」と思わず、一度は調べておく価値があります。
中古車でもリコールは無料。どこで買った車かも関係ない
リコール制度は、メーカーが国に届け出たうえで無料で回収・修理を行う仕組みです。新車で買った人だけのものではありません。ダイハツは公式サイトで、中古車も対象になり「クルマを購入した場所も関係ありません」と案内しています。
リコール作業は、メーカー系の販売会社(ディーラー)で受けるのが基本です。札幌で買った車でも、お住まいの地域の販売会社に相談して作業を受けられます。旭川や帯広、釧路などから札幌まで車を探しに来られる方にとっては、知っておくと安心なポイントです。
リコールの案内は「車検証の住所」に届く
リコールの対象になると、メーカーからはがきなどで案内が届きます。届く先は、車検証に登録されている住所です。国土交通省は、引っ越しのあとに住所変更(変更登録)をしていないと案内が届かない場合があるとしています。
中古車の場合、名義変更が遅れたり、購入後に引っ越して住所変更をしていなかったりすると、案内が前のオーナーや古い住所に届いてしまいます。道内で転勤や引っ越しがあったときは、車の住所変更もあわせて済ませておきましょう。
購入前のリコール確認の手順
実際の確認は、次の流れで進めるとスムーズです。

ステップ1:車検証で「型式」と「車台番号」を確かめる
調べるのに必要なのは、車検証に載っている「型式」と「車台番号」です。2023年1月から交付が始まった電子車検証でも、この2つは券面に印字されています。気になる車があれば、販売店に車検証を見せてもらうか、型式と車台番号を教えてもらいましょう。
業界の表示ルール(自動車公正競争規約)では、インターネットや雑誌に中古車の価格を載せる場合、車台番号の下3桁以上を表示することになっています。ただし、リコールの検索には全桁が必要です。
ステップ2:メーカーのサイトで車台番号を入力する
1台ごとに「まだ済んでいないリコールがあるか」を確かめられるのは、メーカーの検索です。国土交通省も、主要メーカーには車検証の車台番号を入力して検索できるシステムがあると案内しています。リコールと改善対策だけでなく、サービスキャンペーンまで調べられるメーカーもあります。
たとえばダイハツの検索は、修理がまだ済んでいない情報を表示する仕組みです。リコール・改善対策は1999年4月以降の届出、サービスキャンペーンは2004年4月以降の情報から検索でき、修理をしてから検索結果に反映されるまで2週間以上かかる場合があるとしています。また、車台番号を誤って入力すると正しく表示されないことがあるため、ハイフンの前後を間違えないよう注意してください。
ステップ3:国土交通省の「リコール情報検索」で内容を読む
国土交通省の「リコール情報検索」は、車名・型式・届出日から、届け出られたリコールや改善対策の中身(不具合の状況や改善の方法)を調べるものです。車台番号での検索はできません。
型式で検索するときは、「DBA」「DAA」といった排ガス記号とハイフンまで含めて完全に一致させる必要があります。検索結果には対象となる車台番号の範囲が表示されますが、範囲に入っていても、ATとMTの違いやターボの有無などの仕様によって対象外の場合があります。最終的にはメーカーか販売会社に確認するよう案内されています。
収録されているのは1993年4月15日以降の届出です。年式の古い車を検討しているときは、メーカーへの問い合わせとあわせて確認すると確実です。
輸入車の場合は、車台番号ではなく「シリアル番号」で届け出られていることがあります。車検証の車台番号と書式が違うときは、車体などに取り付けられているプレートのシリアル番号と照らし合わせるよう、国土交通省は案内しています。
あわせて使える「車検証閲覧アプリ」
電子車検証のICタグを国土交通省の「車検証閲覧アプリ」で読み取ると、国に届出のあったリコール情報の一部も表示されます。ただし、メーカーの届出から約1年たっても未改修の車両を登録する仕組みのため、表示されるまでにタイムラグがあります。あくまで補助的な確認手段と考えておきましょう。
2026年4月から「修理済み」の見分け方が変わった
以前は、リコール作業を終えた車には統一の「リコールステッカー」が貼られていましたが、2020年11月1日に廃止されています。
さらに国産車メーカー各社は、車両にペイントを塗るなどの方法で実施済みを見分けられるようにしていました。これが2026年4月1日以降は、各メーカーのホームページで車台番号を検索した結果で識別する方法に変わっています。日産の場合、検索結果に表示される「実施済」が新しい目印で、2026年3月31日までに届け出たリコールでも、4月1日以降に修理したものは同じ扱いになるとしています。
これからは「車体に目印がない=未実施」とは限りません。購入前の確認は、メーカーの検索で行うのがいちばん確実です。
未実施のリコールが見つかったら
契約前に「誰が・いつ」改修するかを決めておく
検索の結果、まだ済んでいないリコールが見つかっても、それだけで購入をあきらめる必要はありません。作業は無料で受けられるからです。大切なのは、契約の前に販売店と、どちらがいつ改修を受けるかを決め、書面に残しておくことです。

ディーラーの予約状況や部品の準備によっては、すぐに作業できないこともあります。ダイハツは、大規模なリコールでは混雑が予想されるため早めの連絡をすすめています。雪が降る前に乗り出したい、通勤ですぐに使いたいという場合は、納車日とあわせて段取りを確認しておくと安心です。
- ✓未実施のリコール・改善対策・サービスキャンペーンの有無
- ✓納車前に改修するのか、納車後に自分でディーラーを予約するのか
- ✓改修を待つあいだ、その車に乗っても問題がないか(メーカーの案内を確認)
- ✓名義変更後の住所が、リコールの案内が届く住所になっているか
タカタ製エアバッグの未改修車は車検に通らない
特に注意したいのが、タカタ製エアバッグのリコールです。ガス発生装置が異常破裂して金属片が飛び散るおそれがあるため、国土交通省は2018年5月1日から、異常破裂の危険性が高い未改修車を車検で通さない措置をとっています。2020年5月からは対象が順次広げられ、2026年6月末の時点でも約4.3万台が対象として残っています。
該当する車は、ディーラーなどで改修を受けたあとに交付される「改善措置済証」を提出しないと車検を受けられません。年式の古い車を選ぶときは、車台番号で必ず確認しておきたい項目です。
リコールになっていない不具合に気づいたら
リコールは、メーカーが不具合の情報を集めて判断するだけでなく、ユーザーから国に寄せられる情報も大きな役割を果たしています。購入後に気になる症状が続くときは、まず購入した販売店や整備工場に相談し、あわせて国土交通省の「自動車不具合情報ホットライン」に情報を寄せることもできます。
札幌で中古車を探すなら、リコールも「買う前の確認項目」に
最後に、この記事の内容を3つにまとめます。
- 調べるのは「メーカーの検索」が基本。車検証の車台番号を入力すれば、その1台に未実施のものがあるかがわかる
- 未実施でもあわてなくてよい。修理は無料なので、契約前に「誰が・いつ」改修するかを決めて書面に残す
- 年式の古い車はタカタ製エアバッグに注意。対象の未改修車は、改修しないと車検に通らない
当店の在庫は、一般のお客様から直接買い取らせていただいた車が中心です。オークションを通さないぶん、前のオーナー様がどのように使い、どんな整備をしてきたかを把握したうえでご紹介できます。店頭にない車をオークションなどから探す注文販売にも対応していますので、気になる車があれば、型式や車台番号をもとに、リコールの状況も含めて遠慮なくお尋ねください。

リコール以外に購入前に見ておきたい点は、「札幌で中古車を購入する前に確認したい7つのポイント」にまとめています。ご購入後のオイル交換やタイヤ交換などの日常的なメンテナンスにも対応していますので、こちらもあわせてご覧ください。

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参考・出典
※この記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。リコールの対象や改修の方法は車ごとに異なるため、個別の車両については各自動車メーカーや販売会社でご確認ください。



