海外で人気の日本の中古車|輸出が買取相場に与える影響を札幌の買取店が解説

海外で人気の日本の中古車|輸出が買取相場に与える影響を札幌の買取店が解説

車買取・売却のコツ

今年の3月、私たちFRONT LINEは、走行距離が17万kmを超えたレクサスRX450hを買い取らせていただきました。エアサスの警告灯も点いていた車です。国内の感覚だけで見れば「距離も多いし、値段はつきにくいかも」と思われがちな条件ですが、この車は輸出向けの需要が高い車種だったこともあり、高価買取となりました。

日本の中古車は、ここ数年、毎年100万台を超える規模で海外へ輸出されています。そして、この「海外の買い手」の存在は、皆さんが車を売るときの買取額にも影響しています。

この記事では、札幌市東区で中古車の販売・買取をしている当店が、財務省の貿易統計をもとに日本の中古車輸出の規模と行き先を整理し、輸出が買取相場にどう関わっているのかを解説します。

日本の中古車輸出はどれくらいの規模?

2025年の中古乗用車の輸出は約149万台

財務省の貿易統計で「中古のもの」に分類される乗用車(輸出統計品目の第87.03項)の輸出台数を合計すると、2025年は約149万台(1,490,173台)でした。2021年の約103万台から、4年で4割以上増えています。輸出額も合計で約1兆6,000億円にのぼります。

日本の中古乗用車の輸出台数の推移。2021年約102.6万台から2025年約149.0万台まで
図:日本の中古乗用車の輸出台数(年別)(タップで拡大)

年ごとに見ると、2022年は約105万台、2023年は約134万台、2024年は約136万台と増えてきて、2025年に大きく伸びました。2026年に入ってからも勢いは続いていて、1〜8月の累計は約99.8万台と、前年同じ時期(約97.1万台)を上回っています。

なお、貿易統計は税関に出された輸出申告をもとにしていますが、20万円以下の少額貨物などは計上されていません。また、ここで数えているのは乗用車だけで、トラックやバスは含んでいません。

輸出の中心は小排気量のガソリン車とハイブリッド車

同じ2025年の輸出を、エンジンや動力の種類で分けてみると、いちばん多いのは1,000〜1,500ccのガソリン車で約43.8万台。次いでハイブリッド車(外部充電できないもの)が約33.5万台、1,500〜2,000ccのガソリン車が約26.6万台でした。660cc以下、つまり軽自動車クラスのガソリン車も約12.4万台輸出されています。

2025年の中古乗用車の輸出台数をエンジン・動力別に比べたグラフ。1,000〜1,500ccのガソリン車とハイブリッド車が多い
図:2025年の中古乗用車の輸出台数(エンジン・動力別)(タップで拡大)

「海外で人気の日本車」というと大型のSUVを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、台数で見ると、排気量の小さいガソリン車やハイブリッド車が輸出の主力です。

日本の中古車はどこへ行く?

2025年の輸出先トップ10

2025年の中古乗用車の輸出先を国別に並べると、次のとおりです。

順位輸出先台数(2025年)
1アラブ首長国連邦223,998台
2ロシア186,585台
3タンザニア105,247台
4チリ73,337台
5ケニア70,323台
6ニュージーランド68,890台
7モンゴル63,366台
8スリランカ58,537台
9南アフリカ共和国52,024台
10パキスタン44,911台

※表は横にスクロールできます

中東、ロシア、アフリカ、南米、オセアニア、アジアと、行き先は世界中に広がっています。上位10か国だけで約95万台と、全体の6割を超えます。どの国で需要が強いかによって、求められる車の種類も変わってきます。

2026年は行き先の顔ぶれが大きく変化

この顔ぶれは、毎年同じではありません。2026年1〜8月の累計では、ロシア向けが約15.2万台で1位、タンザニア向けが約10.5万台、ニュージーランド向けが約6.0万台と続きます。一方、2025年に1位だったアラブ首長国連邦向けは約4.0万台で、前年の同じ時期(約15.1万台)から大きく減りました。月別に見ると、2026年3月以降は月に数百〜3,000台程度で推移しています。

理由までは統計からはわかりませんが、ひとつの国の需要がこれだけ短い期間で変わることがある、というのは覚えておきたい点です。

ロシア向けは「規制の対象外の車」だけ

2位のロシアについては、日本の輸出規制があります。経済産業省によると、2023年8月に公布された追加規制で、乗用車などの車両も広くロシア向け輸出の規制対象になり、対象に当たる車は輸出の承認が原則として得られません。

実際、2025年のロシア向けの中古乗用車を種類別に見ると、すべて排気量2,000cc以下のガソリン車とディーゼル車で、ハイブリッド車や2,000ccを超える車は1台もありませんでした。行き先の国のルールや日本の規制によって、「どんな車が輸出されるか」は大きく変わるということがわかります。

北海道の港からも中古車が出ていく

北海道も、中古車輸出と無関係ではありません。貿易統計を税関別に見ると、道内にある税関支署・出張所(苫小牧・小樽・小樽の石狩出張所・釧路)から輸出された中古乗用車は、2025年に1万7,521台ありました。

内訳を見ると、小樽税関支署から輸出された7,489台はすべてロシア向け。苫小牧税関支署からの9,918台は、アラブ首長国連邦向け(4,830台)を中心に、タイや南アフリカ共和国などへ向かっています。道内の税関支署・出張所からの輸出先を合計すると、ロシア(7,489台)、アラブ首長国連邦(4,846台)、タイ(1,613台)、南アフリカ共和国(1,500台)の順でした。

小樽付近の港に停泊する船と倉庫
小樽付近の港の風景。北海道の港からも中古車が海外へ輸出されています

札幌から小樽や苫小牧は、車で日帰りできる距離です。道内で走っていた車が、そのまま北海道の港から海を渡っていく。中古車の輸出は、札幌で車を手放す方にとっても意外と身近な話です。

輸出される車には「輸出抹消仮登録」の手続きがある

日本で登録されている車を輸出するときは、あらかじめ運輸支局などで「輸出抹消仮登録」を受け、その証明書を税関への輸出申告のときに提出する決まりになっています(証明書は輸出予定日の6か月前から交付を受けられます)。とはいえ、車を売る側の個人がこの手続きをする必要はありません。海外向けの販路を持つ業者が買い取ったうえで、その先の手続きを行います。

輸出が買取相場に与える3つの影響

1. 国内では値段がつきにくい車にも、値段がつくことがある

冒頭のRX450hのように、走行距離が多い、警告灯が点いている、年式が古いといった車は、国内の小売りだけを考えると評価が伸びにくくなります。ところが、その車種が海外で求められていれば、話は変わります。国内の買い手と海外の買い手の両方を見て値段が決まるため、国内相場だけで考えるより高い評価になることがあります。

当店で買い取った走行17万km超のレクサスRX450h
17万km超のレクサスRX450hを買い取った実例(ブログ記事へ)

2. 行き先の国の事情で、相場が動く

中古車の輸出は、行き先の国の景気や輸入のルール、日本からの輸出規制などの影響を受けます。ロシア向けの規制のように、ルールが変われば「どの車が輸出できるか」が一気に変わります。為替の動きも、海外の買い手から見た日本の中古車の値ごろ感を左右します。

2026年のアラブ首長国連邦向けのように、主要な行き先の需要が急に落ち込むこともあります。つまり、輸出向けの需要がある車種の買取額は、国内の事情だけでなく、海外の事情でも上下します。「去年はこれくらいだったから」という感覚が通用しないことがあるのはこのためです。

3. 「どこで売るか」で差が出やすい

海外向けの販路を持っているかどうかで、同じ車でも評価が変わることがあります。国内で売ることだけを前提にすると値段がつきにくい車でも、輸出向けの需要を知っている業者なら、その分を査定に反映できるからです。

ただし、「輸出が増えている=どんな車でも高く売れる」というわけではありません。輸出向けに求められるのは一部の車種や条件で、行き先の国によっても変わります。国内で人気のある車なら国内で売るほうが評価されることもありますし、輸出向けでも状態によって評価は大きく変わります。大切なのは、その車にとってどの売り先がいちばん合っているかを見極めることです。

輸出向けの需要がありそうな車を売るときのコツ

  • ✓走行距離が多い、古い、警告灯が点いているといった理由だけで、廃車と決めつけない
  • ✓修復歴の有無や、整備・修理の記録を正直に伝える
  • ✓純正パーツが残っていれば一緒に出す
  • ✓年式や距離に関係なく、まずは査定で「いまの評価」を確認する
  • ✓相場は海外の事情でも動くので、見積もりの有効期限を確認しておく

特に1つめは大切です。北海道は移動距離が長く、走行距離が伸びやすい環境です。「もう値段はつかないだろう」と思っている車でも、査定してみると評価が出ることがあります。手放す前に、一度相談してみてください。

当店の買取は「その車がいちばん評価される売り先」を考えます

FRONT LINEは、買い取った車を自社で直接販売するため、中間コストを抑えて買取額に反映するようにしています。そのうえで、海外への流通ルートも持っています。店頭で次のオーナー様へ直接販売するのがよい車もあれば、業者向けの販売やオークション、海外向けのほうが評価される車もあります。冒頭のRX450hはオークションで売却しましたし、HALFWAY仕様のコペンのように、店頭で販売したあとオークションで売却した車もあります(「【販売終了】HALFWAY仕様 ダイハツ コペン ローブ 5MT|100馬力超カスタム」)。

17万km超のRX450hの例は、「【札幌・買取速報】17万キロ超のレクサスRX450hを買取!オークション売却済み」でも紹介しています。また、釧路市のお客様からヴォクシーを買い取らせていただいた例(「【中古車買取実績】釧路市のお客様よりトヨタ ヴォクシー ZS 煌Ⅲ 4WDをご売却いただきました」)のように、札幌から離れた地域の車もご相談いただけます。

査定・出張は無料で、写真を送るだけのLINE査定にも対応しています。事故車や動かない車、車検切れの車もご相談ください。買取の流れは「車買取のご案内」をご覧ください。

車を売るなら、まずは無料査定から

LINEで写真を送るだけの査定や、買取見積フォームからのお申し込みに対応しています。査定・出張は無料です。

株式会社FRONT LINE 札幌市東区中沼町60-56
営業時間 9:30〜18:30(火曜定休)

※この記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。台数は財務省貿易統計(2025年は確々報、2026年は1〜8月の確報)の「中古のもの」に当たる乗用車の統計品目を合計したもので、20万円以下の少額貨物などは含みません。買取額は車種・年式・状態や時期によって異なります。

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