
欲しい車種もグレードも決まっているのに、近くのお店にもネットの在庫にも、条件の合う車が見つからない。そんなときに検討してほしいのが「注文販売」です。
注文販売とは、店頭に並んでいる車の中から選ぶのではなく、お客様のご希望を伺ってから、販売店が業者向けのオートオークションなどで条件に合う車を探して仕入れる買い方です。札幌市東区の私たちFRONT LINEでも、店頭在庫だけでなく、中古車オークションなどからご希望に合う車を探す注文販売に対応しています。
この記事では、注文販売のしくみと流れ、当店の実例、そして事前に知っておきたい注意点をまとめました。
注文販売は「業者の仕入れの場」から探す買い方
オートオークションは、事業者だけが参加できる会員制
販売店や買取店は、業者向けのオートオークションで中古車を売り買いしています。たとえば大手のUSSは、公式サイトで次のような規模を公表しています。
- オークション会員数:49,176社(2026年3月31日現在)
- 出品台数350万台・成約台数234万台(2025年度実績)
- 毎週の出品台数は平均5万台超
- 現車オークション会場は全国19か所。北海道には江別市に札幌会場があり、毎週水曜日に開かれている
こうした会場は会員制で、USSの入会条件では、自動車を扱う古物商許可を取得して1年以上たっていることなどが求められています。一般の方が直接参加するしくみではないため、販売店が間に入って探すのが注文販売です。
店頭在庫から選ぶのと、どう違う?

いちばんの違いは、探す範囲の広さと納車までの時間です。店頭やネットに掲載されている車は、その場で実車を見て決められるのが強みです。注文販売は、全国の出品車まで範囲を広げられるぶん、届くまでに時間がかかり、実車を見る前に仕入れを決める場面も出てきます。どちらが良いかは、急ぎ具合やこだわりの強さによって変わります。なお、当店の在庫のように、お客様から直接買い取った車には、前のオーナー様の使い方や保管状態を把握しやすいという良さもあります。
当店の実例:故障をきっかけにルーミーを注文販売で
当店のブログでは、注文販売でご成約いただいたトヨタ ルーミーの例を紹介しています。
以前からお付き合いのあるリピーターのお客様のお車が、右リアの足回りのトラブルで走行が難しくなってしまったのがきっかけでした。自走で積載車に載せられない状態だったため、クレーン付きの車両を手配して引き取り、その後、次のお車探しを進めました。
お選びいただいたルーミーは、店頭に在庫していた車ではなく、ご希望を伺ったうえで中古車オークションから探して仕入れた一台です。ブログでもお伝えしているとおり、オークションに出ている車なら何でも仕入れるわけではなく、車両の状態や相場を確認しながら、ご希望とご予算のバランスを考えて探しています。
急な故障で次の車が必要になると、つい目の前にある車で決めてしまいがちです。このときも、慌てて次の中古車を決めるのではなく、ご希望に合う車を探すことを大切にしました。当店では、このように故障した車の引き取りと次の車探しを、まとめてご相談いただくこともできます。

詳しい経緯は「故障車の引き取りから次のお車まで|トヨタ ルーミーご成約」をご覧ください。
ご希望の条件は「幅」を持たせて伝える
注文販売で納得のいく一台に出会えるかどうかは、最初の条件の伝え方で大きく変わります。条件を細かく決めすぎると候補がなかなか見つからず、逆にあいまいすぎると、届いた車がイメージと違うということにもなりかねません。おすすめは、次のように3つに分けて伝えることです。
| 分け方 | 例 |
|---|---|
| 譲れない条件 | 車種、駆動方式(4WDなど)、ミッション(AT・MT)、乗車定員 |
| できれば欲しい条件 | ボディカラー、グレード、寒冷地仕様、エンジンスターターなどの装備 |
| 幅を持たせる条件 | 年式は「〇年〜〇年」、走行距離は「〇万kmまで」、予算は総額で「〇万円まで」 |
※表は横にスクロールできます
修復歴の有無が気になる方は、それもはっきり伝えておきましょう。店頭に並ぶ中古車は、自動車公正取引協議会のルールで修復歴の「有」「無」を表示することになっています。注文販売の場合も、候補を提案してもらう段階で、修復歴の有無を確認してもらうと安心です。
注文販売の一般的な流れ
注文販売は、おおむね次のような流れで進みます。手順や日数は、お店や利用するオークション会場によって変わります。

オークションの流れについて、USSは公式サイトで次のように説明しています。
- 出品車はオークションの前日までに会場に運び込まれ、検査員が10段階の評価基準で評価する
- 出品車は撮影され、検査内容とともにデータベースに登録される。会員は専用端末やインターネットで情報を見られる
- 落札後のトラブルを避けるため、保管されている車を実際に下見することもできる(遠隔で参加する会員は下見の代行を依頼できる)
- 落札された車はオークションの4日後に出庫、1週間後に代金の精算と書類の受け渡しが行われる
つまり、オークションで落札してから書類がそろうまでに1週間ほどかかり、そこから輸送や点検整備、名義変更を経て納車になります。「来週から乗りたい」という急ぎの場合は、店頭在庫から選ぶほうが早いこともあります。
費用はどう考えればいい?
注文販売で支払う総額には、車両そのものの代金のほかに、仕入れにかかる費用や、点検整備・登録などの費用が含まれます。オークションでは、落札した側も会場に落札手数料を支払うしくみになっています(USSの場合)。遠方の会場の車であれば、輸送費もかかります。
具体的な金額や手数料の扱いはお店によって違うため、見積もりの段階で「何にいくらかかっているのか」の内訳を確認しておきましょう。候補が見つかった時点で、車両代、仕入れや輸送にかかる費用、点検整備の費用、登録の費用、税金や保険料などに分けて説明してもらうと、ほかの車と比べるときにも役立ちます。車両価格だけで比べないことの大切さは、「札幌で中古車を購入する前に確認したい7つのポイント」でもお伝えしています。
注文販売で気をつけたいこと
注文販売を安心して利用するために、事前に押さえておきたいポイントをまとめます。
- ✓条件に優先順位をつける:「ここは譲れない」と「多少は妥協できる」を分けておく
- ✓確認の方法を聞く:会場の評価や写真だけで判断するのか、実車を下見するのか
- ✓キャンセルの条件を確認する:どの段階から、どんな費用がかかるのか
- ✓納車までの日数を見込む:冬までに欲しいなら、早めに相談する
- ✓道外の車も候補にするなら:寒冷地仕様や4WDか、下回りの状態はどうかを確かめる
実車を見ないで決めることのリスク
国民生活センターには、「中古車情報サイトで見つけた車を、現車を見ずに購入したところ、運転して初めてエアコンの故障がわかった」という相談が寄せられています。注文販売では、お客様ご自身が実車を見る前に仕入れを決める場面があるからこそ、お店がどこまで確認したうえで仕入れるのかを聞いておくと安心です。
契約後のキャンセルは慎重に
同じく国民生活センターには、「中古車の契約をしたが、納車が遅くなりそうだったので解約したところ、契約書に記載されたキャンセル料が高額だった」という相談も寄せられています。注文販売は、お店があなたのために車を仕入れる買い方です。契約書のキャンセルに関する条項は、サインする前に必ず目を通してください。
納車のときは、聞いていた内容と一緒に確認
車が届いたら、装備や傷の位置、走行距離など、事前に聞いていた内容と実車が合っているかを一緒に確認しましょう。気になる点があれば、その場で伝えることが大切です。
北海道ならではの注意点
道外の会場に出ている車まで探せば、選択肢はさらに広がります。ただし、道外で使われていた車の中には、寒冷地仕様ではない車や2WDの車もあります。北海道で冬を越すなら、駆動方式や装備をよく確認しておきましょう。4WD選びの考え方は「札幌で4WD中古車を選ぶポイント」にまとめています。
また、雪が降る前に乗り換えたい場合は、納車までの日数に加えて、冬タイヤをどう用意するかも含めて逆算しておくと慌てずに済みます。
注文販売についての疑問
希望の車は必ず見つかる?
条件や時期によります。流通している台数の多い車種なら候補が見つかりやすい一方、もともとの台数が少ない車や特別な仕様の車は、時間がかかったり、条件を見直す必要が出てきたりすることもあります。どのくらいの期間を目安に探すのか、見つからなかった場合はどうするのかを、最初に話し合っておくと安心です。
掲載中の在庫とは、どう使い分ける?
注文販売は、店頭に在庫がない車を探す方法です。当店の在庫は自社サイトの在庫情報のほか、カーセンサー・グーネット・車選びドットコムにも掲載しています。まずは掲載中の在庫を見ていただき、条件に合う車がない場合に注文販売を相談する、という使い分けがスムーズです。
支払いのタイミングは?
お店や契約の内容によって違います。仕入れの前に手付金などが必要か、残りの代金はいつ支払うのか、ローンを使う場合はいつ申し込むのかを、契約の前に確認しておきましょう。
注文販売が向いている人
注文販売が特に役立つのは、次のような方です。
- 車種・グレード・駆動方式・ミッションなど、条件がはっきり決まっている
- 予算の範囲内で、できるだけ状態の良い車を探したい
- 急な故障などで乗り換えが必要になり、次の車探しと手放す車の相談をまとめてしたい
特に、MT車や4WDの特定のグレードなど、もともとの台数が限られる車ほど、探す範囲を広げる意味があります。
反対に、「実車を何台も見比べて決めたい」「すぐに乗りたい」という方には、店頭やネットに掲載されている在庫から選ぶほうが合っているかもしれません。当店の在庫は「在庫情報」からご覧いただけます。
「この条件で探すと、どんな車が出てきそうか」「予算に対して条件は厳しすぎないか」といった段階からのご相談も歓迎です。今乗っている車の下取り・買取とあわせて相談したい場合も、お気軽にお声がけください。

札幌で中古車をお探しなら FRONT LINE へ
在庫のご確認・お見積もり・注文販売のご相談はお気軽にどうぞ。
株式会社FRONT LINE 札幌市東区中沼町60-56
営業時間 9:30〜18:30(火曜定休)
参考・出典
※この記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。オークション会場の数や実績は各社の公表時点の数値です。注文販売の手順・期間・費用はお店によって異なりますので、ご契約前にご確認ください。



